024.伝えるべきは「違い」ではない…!?【古野 徹】
以前、売上を上げるために優先すべき施策として、単価を上げる、価格を上げるというお話しをしました。
それならば、今日は、価格が高くても選ばれるには、どうすればいいのか、についてお話しします。
その答えは~っ!と他社との「違い」を打ち出すこと、です。
こんな風に、言うとセミナーでの提言やマーケティングの書籍に書いてある、USPとか差別化とかをイメージしてしまうかもせれませんね。
それらも、間違いではありませんが…、
因みに、USPと差別化は、厳密に言うと、異なる意味のものです。
ここで言う、「違い」を打ち出す、と言うことには、USPや差別化には、決定的な弱点が2つあります。
その1つ目は、「違い」を作るのが大変です。
マーケティングの観点からUSPや差別化の要素を考えた時、多分、余り上手くいかず、多くの方々が挫折し、暗礁に乗り上げてしまったのではないでしょうか。
思い付くまで考える、という考え方もありますが、大変、困難な作業である事実には変わりません。
次に、2つ目には、簡単に真似されてしまう事です。
そもそも、類似品も含めて、貴社にしか提供できないサービス、商品ってあるのでしょうか?
Only One!になれっ!とも、セミナーなどでも、よく聞きますが…、
多分、そう多くは無い…、殆ど無いのではないでしょうか。
もし、あるならば、その段階で、USPとか差別化とかを考えずに「違い」が存在している事になり、現段階で、集客に悩んでいないのでは?ないでしょうか。
言い換えれば、提供している、USPとか差別化とは、無理矢理に創作した「違い」とも言い換えられるかもしれませんね。
もし、それを自社が作ったものであれば、多分、他社も真似することが可能です。
同業他社から、上手く行ってそう、って思われると、間違いなく真似されてしまいますね。
その対策としては、先程も述べましたが、
・他の追随を許さない、圧倒的なNo.1的、存在になる。
・新しい「違い」を打ち出し続けて、逃げ切る。
という対策がありますが……。
やっぱり、これも大変でしょう。
そこで、私がお勧めする対策とは、
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【 お客さんにとって新しい常識、価値観を伝えると言うこと 】
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マーケティングの観点から、お客さんが商品、サービスを購入する行為とは、何か解決したい問題、課題があるためといわれます。
そして、解決したい問題、課題に対して何らかの常識・価値観を既に持っているはずです。
その常識、価値観とは違う、常識、価値観を伝える、ということです。
例えば、「トップ・○○○だから価格が高い」というより、「価格が高いからトップ・○○○である」という風に、新しい価値観を伝えたらどうでしょう。
価格が高いからトップ・○○○であるという価値観を超える価値観って、何か思いつきますでしょうか?
つまり、違う価値観はあってもより良い価値観はありません。
AとBという価値観を比較した時、どちらが優位なのか、エライのかと考えた時、どちらかが、上か下か?ではなく、どちらを受け入れるのかという価値観しか無いのではないでしょうか。
そして、新しい常識、価値観を伝えることに、重要な理由もあります。
それは、お客さんのことを考えるようになります。
商品、サービスの「違い」を考える時、競合他社との違いをどうやって出すか、ばかりに腐心しがちになります。
そこには、いつしかお客さんのことが不在になってしまいます。
しかし、お客さんに、どうやって、新しい常識や価値観を伝えようか……と考えると、既にお客さんが持っている、常識、価値観に向き合うことになります。
そこまでして、お客さんのことを考えて、商品、サービスを提供している企業はありません。
それが、大きな「違い」になるのです。
という訳で、貴社は、どんな、新しい常識、価値観を伝えますか。
そのためには、お客さんの今の常識、価値観、信念、思い込み、を知ることから始めてみませんか。
サービスの違い、ではなく、お客さんにとって新しい常識、価値観を伝えることで、「他社とは違う」と感じさせる。
ということです。
長文で恐縮でした。
少し、難しかったでしょうか……。
恐縮です。
2020.04

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